こんにちは、山本です。
「ULS Schedule Manager の紹介(前編)」では、ULS Schedule Manager の全般について説明しました。
後編では、具体的な機能面をご紹介します。
構成
どのページも、大きく分けて、ヘッダー、サイドバー、そして、メインの 3 つから構成されています。
まず、ヘッダーです。
ヘッダーには、メモ "付箋" の色分けとも言えるシンボルの全ユーザの合計があります。
以下の画面は、全ユーザの "出校" マークをまとめたページを開いているところです。
全ユーザでどれだけ "出校" があるのか、リストアップされます。
他の TODO, メモ,予定なども同様にリストアップされています。
次は,サイドバーです。
左側のサイドバーの一番上には、カレンダーがあります。
ここには、ウルス歴としての休日以外に、
何かメモがある日には、該当する日付のメモをまとめたページにリンクがつきます。
特に、重要な"出校"日=お客様にお渡しする日付に、リアルタイムでマークがつきます。
サイドバーには、カレンダーの他に、ターゲットごとのシンボル数がかぞえあげられてまとめてあります。
ターゲットは、ユーザ、プロジェクト、日付です。
各ターゲットごとにそれぞれのシンボルごとにまとめたページにリンクしています。
例えば、ユーザの Todo をページは、自分の Todo だけをまとめたページにリンクをはっています。
あるユーザが多岐のプロジェクトに関わっていてあちこちにメモを書き散らしていたとしても、自分の Todo やメモなどをページを見れば、自分が記したメモだけがすべて集約されます。
あるプロジェクトに複数ユーザで作業している場合でも、どんなユーザがどんな Todo を持っているかを確認する場合は、プロジェクトの Todo ページを開けばよいだけです。
このように、あちこちにメモを書き散らしているけれども、各プロジェクトごとに、各ユーザごとに、各日付ごとに、何がどれくらいあって、何をしないといけないのかなどが集約されていることが分かります。
まとめますと…
こうしてみますと、TeX というテキストベースな組版が行える点を利用して、業務の工程に関わるあらゆるメモをもテキストとして、業務のプロジェクトに埋め込んだような仕組みです。
あちこちにメモを書き散らしたユーザが自分で回収しなくても、定期的にコンピュータが自動的に回収してくれて、各マークごとに分類してくれるので、ユーザはそのまとめあげられた情報を閲覧しさえすれば事が足りてしまいます。
もしもシステムや仕様を大きく変えたりするときがあったとしても、メモがテキストベースなので、然るべき変換がたやすく、いくらでも他の形式に活用ができ、メモっていた資産が将来に渡って生きます。
今後の予定
自家製の極々簡単なメモ共有システムですが、如何でしたでしょうか?
今後の機能拡張予定ですが、もっと動的なシステムにしたいですね。各週の動きが分かる週間のページを作って、その中に時間帯を載せたテーブルを入れてもよいですね。
以上、ウルスの社内で最近利用し始めているメモ共有ツールの紹介でした。
こういうのを紹介してほしいなど、リクエストがありましたら、コメントなどにご記入下さいませ。
2010年08月18日
2010年08月03日
ULS Schedule Manager の紹介(前編)
こんにちは、山本です。
今日は、ここ 2 年ほど、社内で動かしている ULS Schedule Manager をご紹介します。今回だけで ULS Schedule Manager のすべてを紹介できませんので、数回に渡ってご紹介します。
また、社内で動かしておりますが、まだまだ社内全体として浸透しきっていないと私は感じているので、"社内向けの啓蒙活動の一貫として、この記事を書いている" という小生意気な記事となっております。はい、私が一番社員歴が浅いので、みなさん先輩社員です(笑 同時に何か反応を期待しているという裏返しでもあります。
いきなり、ULS Schedule Manager のスクリーンショットを掲載します。
Web ブラウザで、色々な情報を表示する、こんなんです!って、これだけではよく分かりませんね。
背景をお話する前に、問題提起をしてみます。
このブログをご覧になられているあなたの職場では、
- どのように業務工程管理をなさっていますか?
- どのように業務に関する情報共有をなさっていますか?
もしあなたが学生さんであれば、あなたの日常スケジュールでも構いません。
多くの会社員や特に営業の方であれば、ご自分の手帳をお持ちでしょう。
大手の企業さんであれば、きっとサポート体制万全なグループウェアを導入なさっていることでしょう。
もっとも最近では、クラウドコンピューティングを生かしたサービスを利用して、Web アプリケーションとしてグループウェアを導入している企業も珍しくないと思われます。
ULS Schedule Manager って何?
ULS Schedule Manager は、一言で言うと、PDCA サイクルを意識して作った、みんなで何でもメモ帳です。
ただのメモ帳ではありません。
仕事をする際に、該当するディレクトリ内に、書類を束ねます。作業したファイルそのディレクトリ内で編集します。
このとき、付箋紙を色分けしてメモを残していたとします。
■赤色:〆切
■青色:TODO
■緑色:予定
□白色:何でもメモ
何もないと…
ところが、せっかく色分けした付箋もあまり役に立たないことがあります。
- 誰がいつ書いた付箋なのか分からない
- 付箋紙の大きさが決まっている
- 検索ができない(1 枚 1 枚見ていかないといけない)
- 付箋紙をみんなで共有できない
つまり、いつ、誰が、どのくらい、どのような作業,何の予定,どんなメモがあってといった、業務に関する基本的な情報共有ができないのです。
もちろん、自分一人だけで作業しているのであれば、自分だけが分かればよいでしょう。ただ、自分一人だけだとしても、把握しておけるメモはそんなに多くありません。メモしたことを、一ヶ所から多角的に情報を取り出せる方が作業効率は上がると思います。
会社の規模になれば、適当な情報共有の仕組みがないと、本当に無駄ですよね。
入社したときから、社内の仕事の進行状況がよく見えていないことに加えて、とある先輩社員さん曰く、「うちは業務日報がないから。」とおっしゃっていました。
そこで、どうせ業務時間中は、ほとんどテキストエディタ GNU Emacs に向かっているので、以下に配慮しながら、この ULS Schedule Manager を作ってみました。
- メモ形式は、テキストベースの自由形式。
- Emacs 上からすぐにメモ入力モードに入れる。
- いくらでもメモができる。
ULS Schedule Manager だったら、何が嬉しいの?
- 時系列に自動的に並び替え
- みんなで、いつでも閲覧できる(付箋紙の共有)
- 付箋に代わる仕様は、"1 行フォーマット" と "その直下にコメントも書き放題"(付箋紙の大きさがほぼ無限大)
- ある程度、付箋のミスも探してくれる
- 誰がどのくらい、どの種類の付箋をつけたのかを、自動的に数えてくれる
- 用途別に、ユーザー別に、プロジェクト別に、日付毎に、月間毎に、それぞれの付箋紙を閲覧できる。
メモを取る作業に、躊躇していてはいけません。何千円もする手帳を買ってメモするのがもったいないとか、何のための手帳なのでしょうか。
何か思いついたら、何でもその場でさっとメモっておきたい。そして、あちこちにメモったメモを、手で回収するのは面倒です。
ざっくりと回収してきて、ただ回収してきた情報をそのまま表示するのではなく、必要に応じて加工して、メモを閲覧できれば嬉しいですよね。
大事なのは、そのアナログな手書きメモをいかにして、必要なときにいつでも取り出せるようにできて、検索できるか、体系的にキーワードやタグによる閲覧ができるかにかかってきます。
そこで、"コンピュータによる集合知" 的なアイデアが重要になってくると思います。
と何かかっこいい口調で言っておりますが、ベースとなっている仕組みを私はずっと愛用しておりました。howm です。
謝辞
ULS Schedule Manager は、GNU Emacs 上で個人的に愛用している howm: 一人お手軽 Wiki もどき の ULS 版とも言えるシステムです。
"howm: 一人お手軽 Wiki もどき" が無ければ、"ULS Schedule Manager" のアイデアを見い出せませんでした。ここに howm コミュニティーおよびすべての howm ユーザーに感謝致します。
次回は、ULS Schedule Manager を実際に使ってみながら、仕組みを紹介します。
このブログをご覧になって下さっているみなさんのところでは、どんな仕組みをお持ちでしょうか?もしよろしければ、コメントを下さいませ。
今日は、ここ 2 年ほど、社内で動かしている ULS Schedule Manager をご紹介します。今回だけで ULS Schedule Manager のすべてを紹介できませんので、数回に渡ってご紹介します。
また、社内で動かしておりますが、まだまだ社内全体として浸透しきっていないと私は感じているので、"社内向けの啓蒙活動の一貫として、この記事を書いている" という小生意気な記事となっております。はい、私が一番社員歴が浅いので、みなさん先輩社員です(笑 同時に何か反応を期待しているという裏返しでもあります。
いきなり、ULS Schedule Manager のスクリーンショットを掲載します。
Web ブラウザで、色々な情報を表示する、こんなんです!って、これだけではよく分かりませんね。
背景をお話する前に、問題提起をしてみます。
このブログをご覧になられているあなたの職場では、
- どのように業務工程管理をなさっていますか?
- どのように業務に関する情報共有をなさっていますか?
もしあなたが学生さんであれば、あなたの日常スケジュールでも構いません。
多くの会社員や特に営業の方であれば、ご自分の手帳をお持ちでしょう。
大手の企業さんであれば、きっとサポート体制万全なグループウェアを導入なさっていることでしょう。
もっとも最近では、クラウドコンピューティングを生かしたサービスを利用して、Web アプリケーションとしてグループウェアを導入している企業も珍しくないと思われます。
ULS Schedule Manager って何?
ULS Schedule Manager は、一言で言うと、PDCA サイクルを意識して作った、みんなで何でもメモ帳です。
PDCAサイクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
PDCAサイクル(ピーディーシーエー - 、PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する。
ただのメモ帳ではありません。
仕事をする際に、該当するディレクトリ内に、書類を束ねます。作業したファイルそのディレクトリ内で編集します。
このとき、付箋紙を色分けしてメモを残していたとします。
■赤色:〆切
■青色:TODO
■緑色:予定
□白色:何でもメモ
何もないと…
ところが、せっかく色分けした付箋もあまり役に立たないことがあります。
- 誰がいつ書いた付箋なのか分からない
- 付箋紙の大きさが決まっている
- 検索ができない(1 枚 1 枚見ていかないといけない)
- 付箋紙をみんなで共有できない
つまり、いつ、誰が、どのくらい、どのような作業,何の予定,どんなメモがあってといった、業務に関する基本的な情報共有ができないのです。
もちろん、自分一人だけで作業しているのであれば、自分だけが分かればよいでしょう。ただ、自分一人だけだとしても、把握しておけるメモはそんなに多くありません。メモしたことを、一ヶ所から多角的に情報を取り出せる方が作業効率は上がると思います。
会社の規模になれば、適当な情報共有の仕組みがないと、本当に無駄ですよね。
入社したときから、社内の仕事の進行状況がよく見えていないことに加えて、とある先輩社員さん曰く、「うちは業務日報がないから。」とおっしゃっていました。
そこで、どうせ業務時間中は、ほとんどテキストエディタ GNU Emacs に向かっているので、以下に配慮しながら、この ULS Schedule Manager を作ってみました。
- メモ形式は、テキストベースの自由形式。
- Emacs 上からすぐにメモ入力モードに入れる。
- いくらでもメモができる。
ULS Schedule Manager だったら、何が嬉しいの?
- 時系列に自動的に並び替え
- みんなで、いつでも閲覧できる(付箋紙の共有)
- 付箋に代わる仕様は、"1 行フォーマット" と "その直下にコメントも書き放題"(付箋紙の大きさがほぼ無限大)
- ある程度、付箋のミスも探してくれる
- 誰がどのくらい、どの種類の付箋をつけたのかを、自動的に数えてくれる
- 用途別に、ユーザー別に、プロジェクト別に、日付毎に、月間毎に、それぞれの付箋紙を閲覧できる。
メモを取る作業に、躊躇していてはいけません。何千円もする手帳を買ってメモするのがもったいないとか、何のための手帳なのでしょうか。
何か思いついたら、何でもその場でさっとメモっておきたい。そして、あちこちにメモったメモを、手で回収するのは面倒です。
ざっくりと回収してきて、ただ回収してきた情報をそのまま表示するのではなく、必要に応じて加工して、メモを閲覧できれば嬉しいですよね。
大事なのは、そのアナログな手書きメモをいかにして、必要なときにいつでも取り出せるようにできて、検索できるか、体系的にキーワードやタグによる閲覧ができるかにかかってきます。
そこで、"コンピュータによる集合知" 的なアイデアが重要になってくると思います。
と何かかっこいい口調で言っておりますが、ベースとなっている仕組みを私はずっと愛用しておりました。howm です。
謝辞
ULS Schedule Manager は、GNU Emacs 上で個人的に愛用している howm: 一人お手軽 Wiki もどき の ULS 版とも言えるシステムです。
"howm: 一人お手軽 Wiki もどき" が無ければ、"ULS Schedule Manager" のアイデアを見い出せませんでした。ここに howm コミュニティーおよびすべての howm ユーザーに感謝致します。
次回は、ULS Schedule Manager を実際に使ってみながら、仕組みを紹介します。
このブログをご覧になって下さっているみなさんのところでは、どんな仕組みをお持ちでしょうか?もしよろしければ、コメントを下さいませ。
2010年05月20日
ホームページ一新で作業したことの紹介
初めまして、山本です。
ウルスのホームページをようやく更新できました。
先日、リニューアル記念に一発目のブログ更新「ブログはじめました〜祝!ホームページ・リニューアル〜」をしてくれた古城さんが居なければ、コンテンツの充実まで手が回らなかっただろうと想像できます。
さて、今日はホームページのリニューアルに際して、中で作業したことを記します。
上がってきたデザインのテンプレートを元に、ヘッダー、フッター、サイドバーの自動生成の仕組みを考えました。これらの部分は、各コンテンツごとに共通し、コンテンツごとに出力を一部変えるだけなので、すべてのページをいちいち手で直しているのが面倒になります。
そこで Perl というプログラミング言語と perl の HTML::Template モジュールを利用しました。あの mixi でも HTML::Template::Pro が利用されていることは有名な話です(Pure JavaScript Template Engine - mixi Engineers's Blog)。ウルスのホームページは、サーバサイドで動的にページを生成されているのではなく、make upload コマンドを実行することにより、一連の web ページの生成処理を行ってから、自動的にサーバへアップロードしています。
例えば、トップページの XHTML ソース index.html.tmpl はこんな感じです。
これであれば実際に更新する人が、make コマンドの裏で何を動かしているのか分からなくても、XML/XHTML さえ記述できるのであれば、たやすく編集できます。また、各共通パーツのソースは、それぞれ一元化されているので、何か変更するときも気兼無く変更できます。
今日は、ホームページリニューアルのために、中でやっていた仕組みの一部を紹介しました。HTML::Template モジュールの使用するときのノウハウや実際のコードの掲載など、コメントがありましたら、必要に応じて記事を追加致します。
今後も順次コンテンツの質を高めながら、魅力あるコンテンツを作成していきたいと存じます。
■参考文献
Sam Tregar > HTML-Template-2.9 > HTML::Template http://search.cpan.org/~samtregar/HTML-Template-2.9/Template.pm
ウルスのホームページをようやく更新できました。
先日、リニューアル記念に一発目のブログ更新「ブログはじめました〜祝!ホームページ・リニューアル〜」をしてくれた古城さんが居なければ、コンテンツの充実まで手が回らなかっただろうと想像できます。
さて、今日はホームページのリニューアルに際して、中で作業したことを記します。
上がってきたデザインのテンプレートを元に、ヘッダー、フッター、サイドバーの自動生成の仕組みを考えました。これらの部分は、各コンテンツごとに共通し、コンテンツごとに出力を一部変えるだけなので、すべてのページをいちいち手で直しているのが面倒になります。
そこで Perl というプログラミング言語と perl の HTML::Template モジュールを利用しました。あの mixi でも HTML::Template::Pro が利用されていることは有名な話です(Pure JavaScript Template Engine - mixi Engineers's Blog)。ウルスのホームページは、サーバサイドで動的にページを生成されているのではなく、make upload コマンドを実行することにより、一連の web ページの生成処理を行ってから、自動的にサーバへアップロードしています。
例えば、トップページの XHTML ソース index.html.tmpl はこんな感じです。
<!-- TMPL_INCLUDE NAME=header.html.tmpl -->
<div id="main" class="toppage"><!-- ここから#main -->
<div id="content">
<p><img src="images/txt_top_01.jpg" alt="ターゲットは、100年後の読者です。" /></p>
<h1>
<img src="images/txt_top_02.jpg" alt="TEX なら" /><br />
<img src="images/txt_top_03.jpg" alt="ウルスと組んでみませんか?" />
</h1>
<div id="changelog">
<h2>更新履歴<span class="rssimg"><a href="/rss.xml"><img src="images/rssimg.gif" alt="RSS" /></span></a></h2>
<!-- TMPL_INCLUDE NAME=changelog.html.tmpl -->
</div>
</div>
<!-- TMPL_INCLUDE NAME=sidebar.html.tmpl -->
</div><!-- ここまで#main -->
<!-- TMPL_INCLUDE NAME=footer.html.tmpl -->
これであれば実際に更新する人が、make コマンドの裏で何を動かしているのか分からなくても、XML/XHTML さえ記述できるのであれば、たやすく編集できます。また、各共通パーツのソースは、それぞれ一元化されているので、何か変更するときも気兼無く変更できます。
今日は、ホームページリニューアルのために、中でやっていた仕組みの一部を紹介しました。HTML::Template モジュールの使用するときのノウハウや実際のコードの掲載など、コメントがありましたら、必要に応じて記事を追加致します。
今後も順次コンテンツの質を高めながら、魅力あるコンテンツを作成していきたいと存じます。
■参考文献
Sam Tregar > HTML-Template-2.9 > HTML::Template http://search.cpan.org/~samtregar/HTML-Template-2.9/Template.pm